福井大学附属中学の集団行動・面接対策【2027年度】流れ・過去の課題・練習法
2026/10/27

福井大学附属中学|親子で読む集団行動・面接対策ガイド
附属中の集団行動、
何をする?どう練習する?
当日の流れ、過去の課題、話し合いのコツ。
「何を準備すればいい?」を、この1記事で。
福井大学附属中学の「集団行動」は、正式には「小集団活動」。国語・算数とともに行われ、自主性・創造性・協力性を中心に観察される選考です。
過去には、数人で課題に取り組み、考えをまとめて発表し、別のグループと意見を交わす活動が行われています。
こんにちは!福井市・福井駅前のKOGE塾、こげ先生です☺️
「知らない子たちと話し合うって、何を話すの?」
「うちの子、おとなしいんだけど大丈夫かな……」
「司会をしないと、合格できないんですか?」
附属中を目指すご家庭にとって、集団行動は準備の仕方が見えにくい試験ですよね。
算数なら問題を解いて確かめられる。でも、話し合いは、答えを一つ覚えたら終わりというものでもありません。
そこでこの記事では、試験の基本から、実際に出された課題、困った場面での声かけ、家庭でできる練習まで整理しました。
読み終えたら、お子さんと「今日はこれをやってみよう」と一歩踏み出せる記事にしていきます。
この記事の情報について
制度・日程は学校公式の令和9年度募集要項を確認。過去の課題と進行は、保管する受験記録・対策資料と公開情報を照合した塾内調べです。
学校が公表した問題の原文ではなく、要約・再現情報を含みます。
人数、時間、役割、使用物品は年度で変わります。練習問題・声かけ・チェック表はKOGE塾の提案であり、公式の採点表や今年の出題予告ではありません。
01|附属中学の「集団行動」と「面接」は何が違う?
「附属中学 面接」「福井大学附属中学 集団行動」と検索されることがありますが、学校の正式名称は福井大学教育学部附属義務教育学校。ここで扱うのは、小学6年生が受ける後期課程・第7学年への編入学選考です。
この記事では、なじみのある「附属中」「集団行動」という呼び方も使います。ただし、今年の募集要項に書かれている選考方法は「小集団活動」です。
過去の記録では、初めて会う受験生と協力して案を作り、理由を説明したり、互いに質問したりしています。
したがって準備では、一人で答える練習に加え、相手の発言を聞いて考えをつなぐ練習が必要になります。
2027年度入学の試験は、2026年11月に実施
今年の公式情報| 募集 | 第7学年40名程度 ギフテッド型入試枠若干名を含む |
|---|---|
| 選考方法 | 学力検査(国語・算数)、小集団活動、出身学校長の調査書 |
| 試験日 | 2026年11月7日(土) 8:45〜12:30 |
| 受付 | 8:20〜8:40 受付終了までに受け付けない場合は棄権扱い |
| 出願期間 | 2026年10月13日(火)〜16日(金) 16日の消印有効。記事確認時点では終了しています。 |
| 合格発表 | 2026年11月19日(木)14:00〜 学校ホームページに受付番号を掲載 |
| 合格手続 | 同日17:00〜18:30 締切までに手続をしない場合は入学意思がないものとみなされます。 |
8:45〜12:30は選考全体の時間です。小集団活動だけの時間ではありません。最新の変更・個別の案内は、学校公式の入学案内と手元の通知をご確認ください。
02|何が見られる?「自主性・創造性・協力性」を行動にする
今年の募集要項では、小集団活動について「自主性・創造性・協力性を中心に観察」と示されています。学校の校訓「自主協同」や、他者と対話しながら学ぶ教育ともつながる視点です。
では、小学6年生は何を意識すればよいのでしょうか。ここからは、公式の3つの観点をもとにした、KOGE塾の練習の考え方です。
① 自主性|自分から考え、必要なことをする
自分の案を一つ用意する。理由を添えて伝える。条件が抜けていたら確認する。話が止まったら進め方を提案する。「誰かがやってくれる」を少し減らす練習です。
② 創造性|条件に合う工夫を加える
例えば低学年向けの遊びなら、難しいルールを絵で説明する。運動が得意な子だけで決まらない得点方法にする。友達の案のよいところを取り入れて作り直す。課題の目的に合う、小さな工夫も練習で大切にしたい部分です。
③ 協力性|相手と一緒に、課題を進める
話を最後まで聞く。わからない部分を質問する。自分の案を変える必要があれば、理由を理解して変える。記録や片付けなど、その場で必要な仕事にも関わる。自分の考えを持ったうえで、仲間の考えとすり合わせる練習です。
「リーダーをやれば高得点」では説明できません。
司会であっても、他の人が話せない進め方では協力しにくくなります。一方、役職がなくても、案の弱点に気づいて改善したり、話を整理したりできます。
KOGE塾では、役職名よりも「チームの役に立った具体的な行動」を振り返ります。
集団行動の配点は何点?合格ラインは?
確認した令和9年度の公式募集要項には、小集団活動の配点・項目別の点数・合格ラインは示されていません。
「司会なら何点」「3回話せば合格」「筆記が何点なら集団活動は不要」とは言えません。
学力検査と小集団活動、調査書による選考です。点数のうわさに合わせて振る舞うより、国語・算数の学習を続けながら、仲間と取り組む経験を積んでいきましょう。
03|集団行動の当日の流れ|個人で考えて、グループで深める
過去の実施記録から整理
過去の記録には4〜6人程度の班が見られます。5〜6人、男女混合だった記録もありますが、今年の人数や構成を保証する数字ではありません。
① 説明を聞き、課題の条件を確かめる
対象となる人、使える場所や道具、時間、作るもの、発表方法を確認します。「自由に考えてよい」課題にも、守る条件があります。
② まず自分一人で考える
個人で考える時間を10分程度取った記録があります。案の名前だけで終わらず、理由と具体的なやり方を短く書くと、その後の話し合いに参加しやすくなります。
③ 班で案を出し合い、一つの形にする
30分程度の班活動の記録があります。ホワイトボードを使って意見や発表内容をまとめることもあります。出た案を比較し、条件に合うか確かめながら具体化します。
④ 他の班に伝え、質問や助言を交わす
隣の班と発表し合う、複数の班で交流する、メンバーを一部入れ替えるなど、進め方には違いがあります。
自分たちの発表が終わっても、相手の話を聞く活動が続くと考えて準備しましょう。
⑤ 案を練り直す・振り返る
交流後に改善する時間を設けた記録もあります。質問されて初めて気づいた問題を、どう直すかまで練習すると、形式が変わっても対応しやすくなります。
「いつも60分」「必ず発表は3分」と固定しない。
保管資料には活動全体を60分・75分・80分とする記録があり、説明を含めるか、どの段階まで数えるかも一様ではありません。
役割を決める指示、記入方法、発表時間は、必ず当日の説明に合わせましょう。
04|附属中学の集団行動で出された課題|過去6種類を紹介
塾内調べ・要約
過去のテーマを知る目的は、答えを丸暗記することではありません。「どんな条件を読み、何を仲間と決めるのか」を知り、初めての課題にも取り組めるようにすることです。
以下は学校公表の設問原文ではありません。入学年度と試験実施年が混在しやすいため、確認できた表記を添えています。年度が特定できない記録は、無理に年表へ入れていません。
① 卒業式で歌う歌詞を考える
2026年度入学・2025年11月8日実施。条件に従って、小学校の卒業式で歌う歌詞を考える課題が複数の報告で確認できます。字数・音数などの条件を伴う創作型の内容です。
個人で考えてから班で話し合い、発表・意見交換へ進んだという報告があります。ただし、時間や人数の説明には資料間で違いがあるため、細部を一つに決めつけていません。
練習につなげるなら:「感謝」「思い出」「これから」など伝えたい内容を整理し、短い言葉にする。友達が作った言葉とつながるように直す。歌の知識だけでなく、制約の中で言葉を選び直す練習になります。
② 小学校の秋のイベントを企画する
2024年の保管記録。一つの教室で行い、1・2年生も参加できる秋のイベントを考える課題です。企画名・内容・楽しさやよさをまとめる条件が記録されています。
個人思考10分、班での検討30分、隣の班との発表・感想・質問・助言が各10分という流れの記録があります。
練習につなげるなら:「秋らしい」で終わらず、低学年にルールが伝わるか、教室で安全に動けるか、待っている人も参加できるかまで考えましょう。
③ 宿泊学習で、クラスの仲が深まる活動を考える
資料表記:令和6年度。クラス替え直後で互いをよく知らない5年生の学級を想定し、宿泊学習の2時間でできる活動を考える課題です。施設の資料を読み、皆で楽しめるよう工夫する条件がありました。
個人で案を考え、班で決定した後、別の班に説明し質問し合う流れが記録されています。
練習につなげるなら:楽しそうな遊びを並べるだけでなく、「その活動で、なぜ仲が深まるのか」を説明する。準備・移動・片付けも含めて、指定時間に収まるか考えます。
④ 低学年向けに、新しい桃太郎の物語を作る
資料表記:令和5年度。村人が困っている場面から物語の続きを考える創作課題です。鬼を退治しない展開や、新しい登場人物を加えることも認める条件が記録されています。
班で物語をまとめ、文字や絵を使って発表の準備をする流れがありました。
練習につなげるなら:意外な展開を考えたうえで、「低学年にもわかるか」「最初の困り事が最後に解決するか」を確認する。全員の案を無理に足すと話がつながらないことにも、気づける練習です。
⑤ 2年生と6年生が一緒にできる、新しい競技を考える
資料表記:令和4年度。2021年実施の公開報告にも同系統の課題。赤・青・黄のチームで、ボールを使い、異なる学年が一緒に取り組める競技を作る内容です。
班で案を作り、他の班と交流し、競技を改善する過程が記録されています。交流時の班の組み方は報告によって異なります。
練習につなげるなら:体格差や得意・不得意への配慮、勝敗の決め方、安全性を具体化する。「6年生が助けます」だけでなく、2年生にも活躍できる場面を用意できると、企画を説明しやすくなります。
⑥ 資料を比較し、理由を付けて案を選ぶ
地球温暖化対策(資料表記:2021年度):CO₂を減らす複数の取り組みについて、資料に示された利点や課題を踏まえて選び、理由を考える内容です。
コンビニの出店場所(年度不明の保管記録):駅からの距離、駐車場、周辺の施設や利用者などを比較して出店候補地を選びます。班で理由をまとめ、ホワイトボード等で発表し、質問し合う流れが記録されています。
練習につなげるなら:よい点だけで選ばず、困りそうな点にも触れる。「駅前だから」から一歩進めて、「誰が、どんなときに利用するか」を考えましょう。
温暖化対策の資料にある数値や技術の説明は、当時の出題を理解するための情報です。現在の社会・科学の状況を示すものとして使わないようにします。
選ぶ練習と、作る練習。その両方を。
過去には選択・比較型の課題も、物語や行事などを作る課題も見られます。KOGE塾では、「資料から根拠を見つける力」と「条件に合う案を生み出す力」の両方を準備することをおすすめします。
05|話し合いをどう進める?使いやすい6つの手順
ここからはKOGE塾の練習案です。当日の指示を優先しながら、話し合いの途中で迷ったときの手がかりにしてください。
① 「何を決める?」を全員でそろえる
まず、課題のゴールを一文にします。例えば「1・2年生が、教室で安全に楽しめる秋の遊びを一つ決める」。続けて、必要な条件を紙やボードに並べます。
テーマが「仲が深まる活動」なのに、誰が勝つかだけで議論が進むと、目的から離れてしまいます。何のために考えているのか、途中でも戻れる場所を作りましょう。
② 短く、一人ずつ案と理由を出す
「私は○○を提案します。理由は△△だからです。例えば、こんなやり方にします。」
初めから長い完成原稿を発表しなくても大丈夫。まだ決まっていないところは「ここは皆さんと考えたいです」と伝えられます。
聞く人は、自分の次の発言だけを考えず、相手の案の特徴と理由をつかみます。
③ 比べる観点を決める
「どれが好き?」だけではまとまらないときは、条件に合うか・対象の人が参加できるか・時間内に実行できるかで比べてみましょう。表の列を「よい点」「困る点」「直せる点」にすると、違いが見えます。
④ 心配な点を出し、改善案をつける
「その案は、みんなで協力できるところがいいと思います。ただ、走る場所が狭そうです。歩いて進むルールに変えるのはどうですか?」
相手を言い負かすためではなく、実際にできる案に近づけるための質問です。賛成ばかりで話が止まるときも、「もし雨だったら?」「初めての子にも伝わる?」と具体的な場面を考えてみます。
⑤ 理由を共有し、結論を決める
多数決そのものが禁止されている、と考える必要はありません。ただ、案を十分に聞かず、すぐ人数だけで決めると、改善できたはずの部分を見落としやすくなります。
比較した理由を共有してから決める。採用しなかった案にも、取り入れられる工夫がないか聞く。「自分の案が選ばれること」と「班の案がよくなること」を分けて考える練習が役立ちます。
⑥ 発表に向けて、足りない説明を埋める
名前や絵を飾る前に、目的・方法・工夫・理由をそろえます。誰が説明するか、ボードのどこを見せるか、質問が出そうな点は何かを確認しましょう。
30分の班活動を練習するなら
最初の3分:条件と進め方を確認
次の7分:全員の案を出す
次の10分:比較して改善し、案を決める
最後の10分:発表内容をまとめ、短く練習
これは練習用の時間配分です。公式の進行ではありません。残り時間や課題に合わせて変えましょう。
06|司会をするべき?役割ごとにできること
過去の資料には、司会のみを決めた例や、司会・書記・時間係を決めた例があります。役割の指定があればそれに従い、役職を決めること自体に時間を使いすぎないようにしましょう。
| 司会・進行 | 話す順番や次に決めることを示す。意見の共通点・違いを整理し、全員に確認する。自分一人で結論を決めない。 |
|---|---|
| 書記 | 意見を見える形にする。書きながら「この理解で合っていますか?」と確認する。自分の案も伝えられるよう、書く作業を抱え込みすぎない。 |
| 時間係 | 残り時間と、まだ終わっていない作業を伝える。「あと5分なので、理由を一つに絞って発表を確認しませんか」と次の行動につなぐ。 |
| 発表担当 | 班で決めた内容を、理由とともに説明する。自分の意見だけに置き換えない。分担する場合は、つなぎ方も確かめる。 |
| 役職なし | 案を出す、質問する、条件を確認する、よい工夫を結びつける。役職がなくても、活動に必要な仕事はたくさんある。 |
「今日は司会じゃなかったから失敗」ではもったいない。家庭で聞くなら、「どの場面で、班の役に立てた?」という聞き方をしてみてください。
司会に二人が立候補したときも、長く争う必要はありません。「私は条件をボードにまとめるね。進行をお願いしてもいい?」と、必要な仕事を引き受ける選択ができます。
07|話せない・意見が割れる・時間がない。場面別の声かけ
KOGE塾の練習例
以下は、そのまま暗記して必ず言うための台詞ではありません。何のための言葉かを理解して、自分が言いやすい表現に変えてください。
自分の意見を言うタイミングが見つからない
「今の案に、一つ工夫を足してもいいですか?」
「○○さんの意見を聞いて、△△と思いました。」
新しい案を最初から説明し直さなくても、今の話につながる一言から参加できます。相手が話し終わるのを待って、短く切り出しましょう。
違う意見を伝えたい
「私は別の案も考えました。理由は○○です。比べてみませんか?」
「その方法だと、低学年には難しいところがありそうです。ここだけ変えるのはどうですか?」
気になる部分を具体的に伝え、直し方も出します。「それはダメ」で終わらせない練習です。
班の意見が二つに割れた
「どちらも、みんなが参加できる点を大事にしていますね。」
「今回の条件に合うかで比べてから、決めませんか?」
案を出した人同士の争いにせず、共通する目的と比較の観点に戻しましょう。
一人だけ、まだ意見を言っていない
「今の二つだと、どちらがやりやすそうですか?」
「考え中なら、あとで聞いてもいいですか?」
相手が答えやすい質問にします。何度も指名して急かしたり、「何も考えていない」と決めつけたりしないことも大切です。
一人がずっと話している
「その案のよいところは、○○ですね。他の人の考えも聞いてから決めませんか?」
相手の話を一度受け止め、全員で決める流れへ戻します。自分と相手だけの言い合いにならないようにしましょう。
自分の案が採用されなかった
「その案で進めましょう。さっき考えた○○の工夫は使えそうですか?」
不機嫌になって手を止めず、決まった案をよくする側へ回る。自分の案を変えるときは、どの理由に納得したのか言えると、話し合いも進みます。
時間が足りない
「あと少しなので、名前・やり方・理由の三つを先に完成させませんか?」
「絵の続きより、発表で抜けている説明を確かめたいです。」
急かすだけでなく、残っている仕事の優先順位を提案します。
練習で直したい行動も、具体的に
- 発言回数を増やすためだけに話す:今の議論に何を加えるのか、一つ決めて話す。
- 賛成して終わる:「低学年も参加できるから賛成です」など、理由を添える。
- 相手の説明の途中で否定する:最後まで聞き、理解を確かめてから質問する。
- 案を全部混ぜてしまう:目的と時間に合う部分を選び、つながりを確かめる。
- 聞き役のまま終わる:質問・要約・改善案のどれかで、自分の考えも伝える。
- 先生の反応ばかり見る:まず、今話している仲間と課題に意識を戻す。
これらは練習上の改善点です。特定の行動に「必ず減点」「一度で不合格」と点数を結びつけるものではありません。
08|発表と質問は、何を話せばよい?
発表は「結論 → 理由 → 方法 → 工夫」の順に
班の中では伝わっていても、初めて聞く人には背景がわかりません。何をするのかを最初に伝え、やり方が想像できるように説明します。
練習例:教室で行う秋のイベント
私たちは「秋の発見クイズ」を提案します。1・2年生が、身近な秋を見つけながら協力できるからです。教室の机に秋の写真と絵のクイズを置き、少人数のグループで順番に回ります。字を読むのが難しい人も参加できるように、問題を絵と短い説明にします。早さで競わず、相談して答えを見つけるルールにします。
この例にも、クイズの数、移動の順番、終わるまでの時間など、さらに決めたい点があります。発表例を「完成した正解」として覚えるより、聞き手になって質問してみると練習が深まります。
質問は「理解したこと+確かめたいこと」
「面白いと思いました」だけで終わらず、具体的な点を一つ伝えます。
- 「絵で説明する工夫がよいと思いました。答えがわからない子には、どんなヒントを出しますか?」
- 「順番に回るとのことですが、人が同じ机に集まったら、どうしますか?」
- 「相談するルールは楽しそうです。全員が考えを出せるように、何か工夫できますか?」
質問は、相手を困らせるためのクイズではありません。説明を聞いたうえで、案を理解し、実行しやすくするために尋ねます。すでに説明されたことを繰り返し聞いていないかも確認しましょう。
質問に答えられないときは、認めて考える
「そこまでは決めていませんでした。人が集まりすぎないよう、最初に回る机をグループごとに変えるとよさそうです。班でも確認したいです。」
決めていないことを、決まっていたように言う必要はありません。相手の質問で見つかった課題を受け止め、改善につなげましょう。班として確認する時間があれば、勝手に大きな変更をせず相談します。
09|家庭でもできる!集団行動の練習問題3題
KOGE塾オリジナル
以下は実際の過去問ではありません。比較型・企画型・創作型を練習できるように作った課題です。保護者と二人でも始められますが、可能なら複数人での練習も経験しておきましょう。
練習①|学校の読書を増やす案を選ぼう
学校で、あまり本を借りない人にも読書のきっかけを作りたいと考えています。次の三つから、まず取り組む案を一つ選んでください。予算は3,000円以内、準備期間は2週間です。
- A:おすすめ本の紹介カードを作る。費用500円。短いカードを図書室に置けるが、図書室に来ない人には届きにくい。
- B:昼休みに読み聞かせをする。費用0円。低学年も参加しやすいが、同じ時間に別の活動がある人は参加できない。
- C:学級ごとに小さな本の展示を作る。費用2,000円。教室で本を知れるが、本の管理方法を決める必要がある。
決めることは、①選ぶ案、②理由、③弱点を補う工夫、④実施後に効果を確かめる方法です。
設定・金額はすべて練習用の架空のものです。どの案を選んだかだけで正誤を決めません。
保護者からの追加質問:「その案では参加しにくい人はいる?」「本当に利用が増えたか、どう確かめる?」。子どもが案を変えても、理由があるなら、その考え直した過程を聞いてみましょう。
練習②|雨の日でもできる、学年交流の遊びを作ろう
2年生12人と6年生12人が交流します。教室一つで、準備と片付けを含め30分以内。使えるものは紙、鉛筆、色鉛筆、紙コップ20個です。
- 走ったり、机や椅子に上ったりしない。
- 文字を読むのが苦手な子や、運動が苦手な子も参加できるようにする。
- 遊びの名前・進め方・学年が交流する工夫を決める。
- 勝敗をつける場合は、判定方法も説明する。
個人で5分考え、15分話し合い、2分で発表。その後3分質問を受け、5分で改善してください。
見るポイント:「6年生が全部やる」形になっていないか、24人が同時にどう過ごすか、説明と片付けも30分に含めたか。これは活動本番の30分と、練習で話し合う時間を区別する練習にもなります。
練習③|低学年に伝わる、1分の物語を作ろう
学校の図書室に、持ち主のわからない「ありがとう」と書かれたカードが落ちていました。このカードから始まる物語を作ってください。
- 登場人物は3人まで。
- 誰かが困る場面と、その解決を入れる。
- 友達の案から、少なくとも一つ工夫を取り入れる。
- 小学1年生にもわかる言葉で、1分以内に伝える。
まず一人で結末を考え、次に相談して一つの物語にします。最後に、取り入れた友達の工夫を説明してください。
見るポイント:登場人物が急に増えていないか、困り事と解決がつながるか、難しい言葉に頼っていないか。書記や発表担当を交代すると、別の役割も経験できます。
複数人で行う、60分の通し練習
| 0〜10分 | 説明・条件確認5分+個人で考える5分 |
|---|---|
| 10〜35分 | 班で意見を出し、比較・改善してまとめる25分 |
| 35〜45分 | 発表3分+質問・意見交換7分 |
| 45〜50分 | 質問を受けて案を改善する5分 |
| 50〜60分 | 活動を振り返る10分 |
練習用の設定で、本番の時間割ではありません。最初は短くしても構いません。家族で行うときは、大人が司会を続けず、子どもが提案・確認する時間を残します。
点数より「実際にできた行動」を残そう
- 条件を読み、見落としに気づけた。
- 自分の案と理由を一度は伝えられた。
- 相手の案を聞き、内容に合う質問ができた。
- 友達の工夫を受けて、自分や班の案を改善できた。
- 結論を決める理由を共有できた。
- 残り時間を考え、必要な作業に取り組めた。
- 発表や質疑でも、最後まで活動に関われた。
「一度は伝える」は練習の目標であり、合格に必要な発言回数ではありません。
「よくできた・普通・できなかった」だけで終わらず、「○○という質問で、案がこう変わった」と具体的に残しましょう。
10|いつから、何を練習する?親子で取り組む2週間
試験直前だけに詰め込むより、日頃の学級活動や家での相談を練習の機会にできます。残り2週間なら、次の順で整理してみてください。
| 1〜3日目 | 毎日5分、「自分の案+理由」を話す。相手の話を一文で言い直す練習もする。 |
|---|---|
| 4〜6日目 | 案を二つ比べ、よい点・困る点・改善案を一つずつ出す。時間や対象など、条件を入れた課題に進む。 |
| 7日目 | 初めての課題で通し練習。できた行動と、次に変える行動を一つずつ決める。 |
| 8〜10日目 | 前回と違うタイプの課題や役割を試す。発表を聞いて質問し、その質問を受けて案を直す。 |
| 11〜12日目 | 可能なら、いつもと違う相手と通し練習。大人の助けがなくても進める経験をする。 |
| 13日目〜前日 | 新しい型を詰め込まず、条件確認と短い説明を復習。持ち物・移動・睡眠を整える。 |
話すのが苦手な子は「一文+一つの理由」から
最初から司会を任せたり、長く話させたりしなくても大丈夫です。「私はAがよいと思います。理由は、低学年でも参加できるからです」。この二文を、相手に届く声で伝えるところから始めます。
次に「今の案に一つ足してもいい?」と会話に入る練習をする。慣れたら、質問や要約も試す。その子が次にできそうな行動を、一つずつ増やすことを大事にしてください。
話すのが得意な子は「聞いて、変える」練習を
自分の説明だけならすらすら話せる子もいます。そういう子は、相手の案を一度要約する、追加の質問をする、取り入れた工夫を説明する練習へ進みましょう。
「発言を減らして」とだけ言うより、「次は、友達の案を聞いてから自分の案を一つ変えてみよう」のほうが、何をすればよいかわかります。
保護者は、答えを作る前に理由を聞く
「それより、こう言ったほうがいいでしょ!」。つい言いたくなりますよね。笑
でも、大人が仕上げた答えを覚えるだけだと、相手から予想外の意見が出たときに困ります。まずは「どうしてそう思った?」「誰が困りそう?」「もっとやりやすくするなら?」と聞いてみてください。
振り返りは、よかった行動を一つ、次に直す行動を一つ。毎回たくさん注意される時間になると、話すこと自体が嫌になってしまいます。練習を終えるときには、できたことも必ず確認してあげましょう。
11|試験当日の持ち物・服装・直前チェック
持ち物は、今年の公式募集要項で確認
令和9年度募集要項に記載されている持参物は、志願票、鉛筆・消しゴム・定規・コンパス、内ズック、水筒(お茶)です。三角定規は不可、腕時計は必要ありませんと案内されています。
持参物欄は「志願票」、出願手続等では「志願者票」と表記されています。学校から届いた票を、手元の案内と照合して用意してください。
「時間係になるかもしれないから」と、独自の判断で道具を増やす必要はありません。会場で使えるもの、時計の確認方法などは当日の説明に従います。
受付・交通・体調も、親子で段取りを
- 受付は8:20〜8:40。玄関は8:20まで開錠されない案内です。
- 当日は学校敷地内に駐車できません。公式要項は公共交通機関の利用を求めています。周辺施設への無断駐車はしないようにしましょう。
- 病気等で別室受検を希望する場合は、受付で申し出るとされています。事前に確認が必要な事情がある場合は、早めに学校へ相談してください。
- 志願者票が10月30日(金)までに届かない場合は、募集要項に記載の附属学園事務室へ問い合わせる案内です。
服装や挨拶を、点数のうわさで決めない
確認した令和9年度募集要項には、集団活動のための特別な服装指定は見当たりません。追加の案内を確認し、座ったり立ったりしやすく、清潔で寒暖を調節できる服装を準備すると安心です。
入室、挨拶、名乗り方、用紙の扱いは、一般的な面接マナーを機械的に当てはめず、会場の指示に合わせます。わからないことは、適切なタイミングで確認しましょう。
会場に入る前に、子どもに伝えたい4つ
- まず、最後まで説明を聞こう。
- 自分の考えを一つ、理由と一緒に伝えよう。
- 友達の考えを聞いて、案をよくしよう。
- うまくいかなかった場面があっても、次にできることを探そう。
筆記で気になる問題があっても、集団活動では目の前の課題へ。「さっき失敗したから終わり」と決めつけず、切り替える練習もしておきましょう。
12|附属中学の集団行動・面接でよくある質問
Q. おとなしい子は不利ですか?
性格だけで合否を決めるとは、公式要項に書かれていません。練習では、案を短く伝える、質問する、条件を確認するなど、本人が参加できる方法を増やしましょう。ただ黙って聞き続けるのでは、自分の考えが相手に伝わりにくくなります。
Q. 司会や発表役にならないと受かりませんか?
そのような条件は確認できません。どの役割でも、自分から考え、仲間と協力して課題を進める準備が大切です。役職がないときの参加方法も練習してください。
Q. 何回発言すればよいですか?
合格に必要な発言回数は公表されていません。回数だけを目標にせず、案・理由・質問・改善のどれかを、話の流れに合うタイミングで伝えることを目指しましょう。
Q. 他の人に反対しても大丈夫ですか?
練習では、疑問や別案も理由を添えて伝えましょう。相手の人格を否定するのではなく、課題の条件や実行方法について話します。「ここが心配なので、こう変えるのはどう?」と改善につなげると、次の話ができます。
Q. 意見を変えると、自主性がないと思われませんか?
他の人の理由を理解して考え直すことは、話し合いに必要です。KOGE塾では、「どの意見を聞き、何に納得して変えたのか」を説明する練習をすすめています。根拠なく周囲に合わせ続けることとの違いを意識しましょう。
Q. ほかの子が強引だったら、もう不合格ですか?
班の相手や一場面だけで、自分の合否を決めつける必要はありません。順番を提案する、条件に戻す、記録を整理するなど、その場でできる行動に集中しましょう。具体的な採点方法は公表されていません。
Q. 志望理由や自己紹介を暗記すればよいですか?
志望理由や自分の経験を、自分の言葉で話せるようにしておくことは役立ちます。ただし今年の公式の選考名称は小集団活動であり、過去には課題をもとに他者と考える活動が行われています。暗記した受け答えの練習だけで終わらせないようにしましょう。
Q. 英語の面接や、運動の試験はありますか?
確認した令和9年度募集要項には、後期課程の選考として独立した英語面接・運動能力検査の記載はありません。過去の「体育祭の競技を考える」は企画の課題です。学校名が似た別の学校や、前期課程の入試情報と混同しないようにしましょう。
Q. 家庭だけでも対策できますか?
条件を読む、案を考える、理由を話す、質問に答える練習はできます。一方で、初めて会う複数人と時間内にまとめる経験は、家族二人の練習では再現しにくい部分です。学校の活動や、複数人での練習の機会も生かしましょう。
Q. 発達面や集団参加について心配があります。
学校はギフテッド型入試枠を設け、募集要項別紙で対象や考え方を説明しています。「話すのが苦手なら自動的にこの枠」「この枠なら小集団活動がない」とは言えません。本人の状況と学校の説明を照合し、必要な相談は学校へ直接行ってください。
Q. 高志中の面接対策と同じでよいですか?
理由を添えて伝える力は共通しますが、学校ごとの形式に合わせる必要があります。
附属中では、相手の意見に応じて考えを変え、班で課題を進める練習も取り入れましょう。
福井県の中学受験・面接対策を探すときは、学校名と入学年度をセットで確認してください。
13|福井市で中学受験対策を考えるご家庭へ
塾に集団行動の対策を相談するときは、「面接対策をしていますか?」から、もう少し具体的に聞いてみてください。
- 附属中の小集団活動に合わせた、複数人での練習があるか。
- 選択・比較する課題と、企画・創作する課題の両方を経験できるか。
- 自分の発言だけでなく、聞き方・質問・案の改善まで振り返れるか。
- 役割や相手を変えて練習する機会があるか。
- 「もっと積極的に」で終わらず、次に取る行動が具体的にわかるか。
福井市・福井駅前のKOGE塾では、小学4〜6年生の中学受験をサポートしています。附属中に向けて、オリジナル予想問題による筆記演習と、集団行動の練習に取り組んでいます。
面接・集団行動対策は夏休み後から。普段とは違う相手と取り組む合同練習も行い、面接対策・合同練習は通常の受講料に含まれています。参加時期や対象などの詳細は、お問い合わせください。
「何を言えばいいかわからない」から、一緒に練習しよう。
お子さんの得意なこと、緊張する場面、今の準備状況を聞かせてください。国語・算数と集団行動を、受験までの一つの計画にしていきます。
附属中の受験・集団行動対策を相談するこげ先生から、これから受験するみんなへ
初めて会う人たちの前で、自分の意見を言う。しかも、入試の会場で。そりゃあ、緊張します。
でも、隣に座っている子も、同じように「ちゃんとできるかな」と思っているかもしれません。
自分の考えを一つ伝える。友達の話を聞く。「それ、いいね。でも、ここはどうしよう?」と一緒に考える。そんな一つひとつを、練習してきた通りにやってみてください。
「このメンバーで考えたから、最初よりいい案になった」。
そんな時間を作れたら、すてきですよね。
入試の先にも、誰かと相談しながら物事を進める場面はたくさんあります。附属中の集団行動対策を、その力を育てる時間にしていきましょう☺️
この記事を書いた人:こげ先生(KOGE塾 塾長)
福井市・福井駅前で、小学生の学習と中学受験をサポート。附属中の筆記・集団行動、高志中の適性検査・面接に向けた指導に取り組んでいます。
情報整理:塾内調べ(学校公式情報・保管する受験記録と対策資料・公開情報を照合)。確認日:2026年10月23日。過去の実施内容は今年も同じとは限りません。受検時は学校からの最新の案内を優先してください。
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